2024年7月7日から放送されたブラックぺアン シーズン2。
毎週の放送が楽しみだという方も多いはず。
この記事は、日曜劇場 ブラックペアンが大好きで毎週観るのが楽しみという方と一緒に、ブラックペアン2を色々な角度から考察をしていこうという記事です。
ですので、ネタバレ必至ですのでご注意ください。
この記事は2024年9月16日に更新されています。
原作は、海堂尊さんの「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社文庫)なのですが、ブラックペアン シーズン2は原作とは別の作品として観た方が良さそうです。
第6話の放送前に伊與田英徳 プロデューサーが二宮和也さんの主人公交代(渡海征司郎から天城雪彦)について発言していますし、第6話(18日)の予告映像に「ついに渡海が…」というテロップについても渡海先生が登場することを言っています。
8月18日の放送で副題が「スリジエセンター」に変わっていました。
いよいよ新章突入です。今後が楽しみです。
ネタバレ注意!
この記事は考察とともにドラマのシーンについても解説しています。
まだ、視聴されていない方はネタバレに注意してください。
この記事で分かること!
- 原作者、海堂尊について
- 原作と違うところ
- ドラマを振り返って
- 今後の展開
原作者、海堂尊先生について
原作者の海堂尊先生について簡単にご紹介します。海堂尊先生
は千葉大学医学部卒業のお医者さんです。
千葉大学の第1外科(現:臓器制御外科)に入局し、外科医として6年間勤務しました。
その後、2006年『チームバチスタの栄光』で作家デビュー。
メディカルエンターテインメント作家として活躍します。
主な作品は『チームバチスタの栄光』、『ブラックペアン1988』、『ブレイズメス1990』、『スリジエセンター1991』。
そして最新刊『プラチナハーケン1980』
兎に角、海堂尊先生の作品はどれも面白いので、是非読んで欲しいです。
それぞれの登場人物が違う作品で相互に絡んで来たりするところが面白いです。
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原作と違うところ
さて、ここからはネタバレOKの方のみ読み進めてください。
ブラックペアン シーズン2は原作では『ブレイズメス1990』、『スリジエセンター1991』、この2作品になります。
いずれも、主人公の天城雪彦と助手の世良雅志が活躍するストーリーです。
出演者はシーズン1とほぼ同じです。
出演者はほぼ同じ?
主人公が異なるのに演者が同じということがあるのでしょうか?
シーズン1の主人公は「オペ室の悪魔」こと渡海征司郎でした。
シーズン2の主人公は「モンテカルロのエトワール」こと天城雪彦先生。
いずれも、二宮和也さんが演じています。
原作は渡海征司郎と天城雪彦は全くの別人でした。
ところが、ドラマでは渡海征司郎と天城雪彦は瓜二つという設定です。
原作と違うところ①
渡海征司郎と天城雪彦は瓜二つ
この二人の関係はどうなんでしょう?
同一人物なのでしょうか?
このアイデアは海堂尊先生によるものなのでしょうか?
原作と違うところ②
天城雪彦が医療事故調査報告書を持ち出す
現在、2話の放送が終わった時点ですが、原作と大きく違うところがもう一つあります。
第2話終盤で天城雪彦が病院の資料保管庫と思われる部屋で調べていた「医療事故調査報告書」
ブラックペアン シーズン1の打ち上げの席で海堂尊先生が浮かんだ続編のアイディアを、プロデューサーの伊與田さんにダメ元で伝えたそうです。
6年越しに念願が叶ったということなので、そもそもドラマは原作にないオリジナル ストーリーの可能性が大きいと考えた方が良さそうです。
ドラマ ブラックペアン シーズン2 を振り返って
ブラックペアン シーズン2の第1話を振り返って、前作と同様に引き込まれて行くような感覚を覚えました。
これは、面白くなりそうだと。
原作を踏襲しつつもブラックペアン シーズン2は全くのオリジナルストーリーで物語の展開が違うと読んでいます。
出なければ、前作「ブラックペアン シーズン2」にならないからです。
何故、シーズン2にしたのでしょうか?
ズバリ!渡海征司郎の関わりです。
天城雪彦の物語にしたければ、二宮和也さんではなく他の俳優さんが主役を演じるはず。
また、題名も「スリジエセンター」で副題などで「ブラックペアン シリーズ」で良かったのではないかと考えます。
渡海征四郎の関わりを思わせるシーンが数か所あります。
第1話の終盤で世良雅志に「君の指導医の名前は?」と尋ね、世良が「渡海先生です。渡海征司郎」と答える
この時、天城雪彦は渡海征司郎を知っているようでした。
渡海征司郎のことを知っているような意味深なシーンでした。
天城雪彦が渡海征司郎と何処かで会っているのでしょうか?
原作では天城雪彦が渡海征司郎のことを知るのは日本に来てからの話。
新入医局員 速水晃一(後の救命救急センター部長:小説 ゼネラル•ルージュの凱旋)と関わってから知ることになります。
第1話の終盤で出てくる伏線と思われる回想シーン
空港で世良を待っている時の天城の回想で出てきた「手を繋いでいる子供達?」のシーン。
一部の考察では、『渡海征司郎と天城雪彦は双子?』という説があります。
二宮和也さんが渡海征司郎、天城雪彦と違う役を演じているということから、双子説と同一人物説が出ています。
このシーンの回収がどこかであるはずなので、今後の展開にどう現れるか楽しみなところです。
「日本人の体はお米で出てきているから」
第2話で米粉のアップルパイが好きなことについて、オペ看の猫田が発した言葉。
これはブラックペアン シーズン1で渡海が使っていた言葉です。
渡海征司郎の存在を醸し出すセリフでした。
渡海征司郎の存在を意図しているように思います。
そして、第2話まで振り返っての極め付けは、
医療事故調査報告書
第2話の終盤で病院の保管庫から医療事故調査報告書を天城が持ち出すシーン
医療事故調査報告書とくれば、シーズン1を観た方はご存知だと思います。
題名のブラックペアンの元となる事故です。
渡海征司郎の父 渡海一郎も関わってきます。
ブラックペアン シーズン2をここまで振り返ると、渡海征司郎を思い出させるシーンが多いような気がします。
原作には当然ありません。
今後の展開を予想!
ここからは勝手に今後の展開を予想していきます。
思いっ切りネタバレしますので、覚悟して読み進めてください。
天城雪彦と渡海征司郎の関係性の考察は色々ありますが、
- 天城は記憶喪失説
- 実は同一人物
- 双子説
- 更なる続編への伏線
などが主なところでしょうか。
私はこの中でも天城雪彦と渡海征司郎は、双子、もしくは血縁関係であると考えています。
海堂尊先生の作品の中で渡海征司郎はブラックペアンの後〜バチスタスキャンダルの時(小説:チームバチスタの栄光)は内戦下のノルガ王国にいるからです。(短編集:ガンコロリン 『緑剥樹の下で』)
渡海征司郎はノルガ王国の王子 アガピがノルガ王国では十分な治療が受けられないと予見し、アメリカのミヒャエル教授にアガピを託しました。
しかし、反米ゲリラの少年だったアガピの受け入れをアメリカは拒否しました。
そして、そのアガピは桐生恭一の元に送られ、桐生恭一(小説:チーム•バチスタ)によって手術を受けます。
ということで、スリジエセンターの建設を巡る最中の天城雪彦と渡海征司郎は別々の場所で存在しています。
- 天城は記憶喪失
- 実は同一人物
この二つの説の可能性は薄いでしょう。
- 更なる続編への伏線
これは、十分にあると考えています。
なぜなら、シーズン1からシーズン2までに6年間かかっていること、海堂尊先生が続編のアイデアを出していることからです。
6年間でシーズン3までのオリジナルストーリを作り上げたと考えます。
次に今後の展開です。
小説:スリジエセンター1991 では天城雪彦はセンター長になれず、フランスに戻ってしまいます。
世良雅志は天城のいなくなった東城大から離れてしまいます。(医者は辞めていない)
その後、世良雅志は極北市民病院の院長になります。(小説:極北ラプソディ)
その後の天城雪彦については伏せておきます。
小説:スリジエセンター1991 のストーリーは、佐伯教授の思惑通りに行かず佐伯教授は引退、総合外科を第1外科と第2外科に分けて黒崎誠一郎と高階権太が就任することになりました。
さらにその後、高階権太は黒崎教授を追い越して、東城大学医学部付属病院の院長になります。
その高階権太は結局のところ、飯沼達次さんの体内にペアンを残したことが発覚して、飯沼さんのご家族に訴えられて病院長を辞めています。
ブラックペアンは奥の深い作品です。
ブラックペアン シーズン1の最後のシーンを振り返ってみましょう。
飯沼達次さんの体内にペアンを残さざるを得なかった佐伯清剛教授。
渡海一郎先生が飯沼達治さんの体内にペアンが残されているのを発見するが、ペアンを残した事情を察知する。
しかし、ペアンが映ったレントゲンを黒崎誠一郎に見られてしまい、医療過誤の疑いが掛けられ、その疑惑を渡海一郎先生が一身に受け東城大学医学部付属病院を去ってしまいます。
佐伯清剛教授の帰国後、渡海一郎先生は亡くなっていて、佐伯教授に手紙を残しています。
「人を救え。飯沼さんを救え。君に全てを託す。」
佐伯清剛教授は飯沼達次さんの手術中、渡海征司郎に
医療過誤という不名誉を背負ってこの世を去られた。
これが真実。
私は渡海一郎先生に生かされたんだ。自らの腕を過信する者にこの患者は助けられない。
この患者だけは死んでも守るブラックペアンは私への戒め。
医師は完ぺきではない。
おごることなく、日々その腕を研鑽しつづける覚悟の証。
それを使うのは私だけで十分。私はこのために生きてきたんだ。
そしてそれも今終わる。
ブラックペアンを使う時が来た時、それは私が外科医を辞める時だ。
そして佐伯清剛教授「ブラックペアンを」藤原師長からペアンを受け取り、「さらば、渡海一郎」と言って体内にブラックペアンを埋め込みました。
しかし、佐伯清剛教授は外科医を辞めていません。
原作でも同様のセリフを言っていますが、外科医を辞めていません。
ブラックペアン シーズン2は病院内の政争とは別に渡海一郎先生、渡海征司郎、高階権太そして佐伯清剛の無念を晴らすストーリーになっているのではないでしょうか。
天城雪彦もまた、渡海一郎先生、渡海征司郎が出来なかったことをやろうとして日本に来たのではないでしょうか。
ブラックペアン シーズン2をオリジナルストーリーとすると、次の展開が考えられます。
- 天城雪彦と渡海征司郎の関係(双子もしくは血縁関係)を佐伯清剛は知っている。
- 看護師の猫田麻里は渡海征司郎と連絡をとっていて、その存在を知っている。
- 佐伯清剛は心臓疾患で病院長選挙戦の途中で倒れてしまい、主治医である渡海征司郎が再び登場して佐伯式で手術をする。天城雪彦と高階権太は助手を務める。
- 飯沼達次さんが東城大学医学部付属病院に運ばれる。
または、天城雪彦が飯沼達次さんを探し出し、ダイレクトアナストモーシスでブラックペアンを取り出す。渡海征司郎と高階権太、佐伯清剛は助手を務める。 - 結局、院内政争は原作の通りで佐伯清剛は引退。
スリジエセンターは建設されず、天城雪彦と渡海征司郎は二人揃って天城雪彦がいた病院へ。
さて、この考察はどうでしょうか。
ドラマ ブラックペアン シーズン2の放送が毎週楽しみです。
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コメント
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